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仔猫と狼
第3章 伝えたいのに…
ー大ちゃん…さよなら…
「ー…っ‼︎‼︎…はぁ…はぁ…」
嫌な夢を見た…。
「なんで…今更…。」
シャワーを浴びようと立ち上がると、枕元に置いてある携帯が鳴る。
「ん…。」
電話をかけてきたのは、マネージャーの山田だった。
「はい…。」
『ー鳥居君?もしかして、寝起き?ー』
「そうっすよ。」
『ーまじで?今、12時だぜ?ー』
「いいだろ、別に…。んで、用件は?俺今日休みのはずだけど。」
『ーあ、そうそう。良い声を持った子をスカウトしたんだけどさ。君のファンみたいで。ー』
「つまり…俺に、そいつを落とせと?」
『ーうん。まぁ、単純に言うとそう。でも高校生だから、犯罪にならない程度にね。ー』
「落とせって言ってる時点で犯罪臭いがな。」
『ー今度の土曜日に見学にくるから、よろしく。ー』
「はいよ。」
電話を切り、シャワールームに向かった。