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仔猫と狼
第5章 謎のもやもや
俺は、山田に言われた通りにした。
疲れて素っ裸で寝ている女をたたき起こしたのち追い出した。
ぎゃんぎゃんわめいていたから、もうセフレとしての関係は終わったな。
まぁ、そろそろ潮時だとおもってたしいいや。
シャワーをあび、着替えた俺はあの少女のカバンを持ち、外に出た。
エントランスを抜けると、あの少女がこちらに歩いてくるのが見えた。
少女がここに来るまでその場で待っていればいいのに、不思議と少女の目の前に脚が向いた。
「おい。」
「…え?」
下を向いて歩いていた少女は、俺の声と影に驚いた様子で顔を上げた。
「と…鳥居…さん…。」
そう俺の名前を口にすると、はっとしたと思えは顔を赤くし、再び下を向いてしまった。