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仔猫と狼
第11章 知りたくない


部屋の扉に鍵を閉めた途端身体中から力が抜けた。




「…。」







部屋の中は暗く、密閉された空気が漂う。








その少し息苦しくらいの空気のせいで、思考がぐるぐるとあってはならない方向に向かう。










そう、この空気のせいだ。






「窓…。」







部屋の中に新鮮な空気を入れようと窓を開けた。





ビューっと心地よい強さの空気が顔にあたる。





冷たい…。




「…。」





しばらくそうして当たっていると冷静になってきた。









「そうだ…。」






鳥居さんに連絡しないと…。











今日はお疲れ様でした。ご迷惑をおかけしてしまうかと思いますが、頑張りますのでどうぞよろしくお願いします。









送信…。
















「はぁ…。」











送信完了の文字を見て安心する。


















掴まれた手首を見るとつい先ほどのことや鳥居さんに抱かれかけたことを思い出してしまう…。








全身が熱い…。






シャワー浴びて寝よっ…。











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