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非モテ連合国
第4章 犯罪者
気づけば田中はボロボロと涙を流していた。

それに釣られるように男も泣き出す。

「じゃあどうすればいいんだ……俺たち負け組は……どうすれば!!」

「温かく見守ってやろうじゃないか……第一、殺人なんて犯しちまったら同士たちの身すら汚れる……女に好かれない、子孫の残せない童貞どもは犯罪者予備軍だと、童貞は悪だと罵られる……それでいいのかよ……!」

「うっ……!」

「あんたのしようとしたことで俺たちの矜持、誇りってやつが無きものになるんだ……! 一線を越えちゃいけない……それを越えたら俺たちはただの国に根付く害虫……ゴミクズなんだよ……!!」

膝に手をつき、ありったけの涙を溢す男。

情けない声を出しながらガキのように泣きじゃくる。

「…………人を殺すからどうということではなく、犯罪だからどうということでもない……人の幸せを奪うことに責があるんだ……どんなに苦しくても、悲しくてもそれだけはやめろ……真っ当に生きろ……たとえ何も得られずとも……死の際、安らかに逝けるだろう……人間であるために……」
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