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《番犬》が女に戻るとき...
第11章 カリスマな御三人
「──ん?なんだ篠田、傘を忘れたのか」
「…いーや、さしてきたよ」
昇降口に入ったところに茜がいた。
駆け込んできた零の濡れた髪を見て、脱いだ靴をもった彼女が声をかける。
「お前のふわふわくるくるした髪も、そうなると印象がガラっと変わるもんだな…」
風呂上がりだから仕方がない
「茜さんはいつもどーりの綺麗なストレートが美しいよ♪」
「あっ、そ」
「…あらら、反応が薄い」
寂しいな…
面白くなさそうな表情で零は自分の番号の靴箱を開けていた。
パカッと開けたその靴箱──
かかとの踏まれた上履きと…
それと一緒に、白い封筒が入っていた。