この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
《番犬》が女に戻るとき...
第13章 球技大会 ~汗と鉛と、苛立ちと~

私は確かに女だけれど、それを理由に男に負けるわけにはいかない。
……だから、強く生きてきた。
男になど頼らなくてもいいように
自分の力で大切なものを守れるように。
勉強もスポーツも喧嘩も
男には負けない。性別なんてものは関係ない。
そのために…努力はしてきた。
もともとの力の弱さを補うために、時間をかけて鍛えまくった。
そしてやっと身になった成果なんだ。
『大丈夫…?』
「──…!!」
それでも勝てないのか…
《決して》越えられない壁を、お前はどうして私に突き付けるんだ…。

