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《番犬》が女に戻るとき...
第25章 みとめない!
「アカネ…?」
親に叱られた子供よろしく、静かになった茜を見てハルクは度肝を抜かれた。
“ あんなに強いアカネが、どうしてキョウコにだけこれほどに… ”
沈んだ茜の顔をまじまじと眺めながら、口に溜まった唾を呑み込んだ。
──バチっ‥
「……っ」
「…お前がここにいる理由を教えろよ」
茜とハルク、二人の目が合う。
「特別に理由はないのよ?たまたま会ったから、わたしが御茶に誘っただけで…」
「…花崎さんは、説明しなくていいよ」
「──え、あ…うん」
「私はハルク、お前に聞いている」
梗子に向けたその声はいくらか優しいのに…
ハルクを睨み上げる彼女の目付きは、「答えによっては決して許さない」と、その警告を色濃く含んでいた──。