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《番犬》が女に戻るとき...
第27章 デートですから
「ユニフォーム姿の茜さんが駅に現れたらどうしようかと思ってたもん」
「それは花崎さんに念を押された(汗)」
もっとも、サッカーグッズは高いので持っていないけれど。
「会長に感謝だねー、その髪は?」
「これは母さんが…っ」
ストレートの黒髪──
だが今日は、毛先に軽めのカールがかかっている。
家を出ようとする娘を捕まえて、茜の母がスタイリングした髪型だった。
(↑遅刻の原因 )
「考えてみれば…篠田の私服も初めて見た」
「変じゃないでしょ」
タイトなジーンズ
上半身はスモーキーピンクのニット。
襟元から、白いワイシャツが見えている。
ファッションなど詳しくないが、零の雰囲気に合っていると茜なりに感じた。