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《番犬》が女に戻るとき...
第27章 デートですから
そして試合が始まった。
キックオフ──
スタジアムはすごい熱気だ。
周りは赤いユニフォーム姿の男たちがわんさか。
“ 何故かアウェイ感… ”
「応援の熱に、服装なんか関係あるか」
男前っす 茜さん。
ガッ!
茜は席に鞄とドリンクを置き、立ち上がって柵を掴んだ。
「苦労知らずな変態の篠田には、必死にボールを追う彼等の気持ちなんてわからないだろうけどな…」
「──…?、?(変態関係ある?)」
「少しは真面目に見てみれば、わかるぞ。あの凄さが」
「うーん」
男嫌いな茜も、アスリートは昔から別だった。
惜しまぬ努力のぶつかり合い
結果を求めながらの、プライドのぶつけ合いだ。
「ただ今回は難しい試合運びになりそうだ…!」
「メラメラしてるねー」
「だからお前も真剣に見ろって、燃えるから」
「クリスマスに燃えてらんない」