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アイドルの仕事は男を誘惑することだ
第4章 つながる喜び
「さ、上がって」


吉川はドキドキしながらこと子を促した。


幸い、今夜吉川の両親は留守をしていた。


夜遅くまで帰ってこないと前日に聞かされていたのだ。


二人は、吉川の部屋で差し向かいに座っている。


二人ともガチガチに緊張していた。


「あのさ、キスしていい?」


吉川は思い切ってそう訊ねた。


「うん」


こと子が答えると、


吉川は彼女の肩を抱き寄せて唇を重ねた。


「吉川君…!」


こと子はとても嬉しくなった。


今キスをしている相手は、他でもなく吉川なのだ!


プロデューサーに初めてのキスを奪われてしまったが、


彼女は大好きな人と唇を合わせることができて満足している。


吉川とこと子の舌が重なり、段々大胆にお互いの口内を味わっていく。


すると、麻薬のような昂揚感が二人を満たしていく。
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