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『うぅ』としか鳴けない
第8章 苦い過去の記憶
『君は、主になるかもしれない僕を非難するだけ。主に、自分の一番のエロスを見てほしい。主は今、私の主への忠誠を見ようとしている、など、考えもしなかった。』

『そんなこと…』

『言わなきゃ解らない?主を敬う、慕う、そういうこともなく、自分の思いと違う!と、主に責任転嫁。そんな子、僕には耐えられないよ。だから、不合格。さあ、帰りなさい。』

納得したかどうかなんて、どうでもいい。
俺は、俺の理想に見合う女を見つけるまで。

奴隷としてのプライドは、後々でいい。
先ずは、人として、相手を慈しむ気持ちがあるか否かだ。
自分を殺して、相手の意に沿うよう努力できるかだ。

俺が一番嫌いなのは、心の奥底に潜む、「やらせてやる」という、プレイ、それも見せ掛けのSMをSMだと思っている女なのだ。


今の瑞葉は、正にそれだった。




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