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『うぅ』としか鳴けない
第9章 灯子 第二章
高熱にうなされ、灯子は夢をみていた。


白樺林が続く 爽やかな風を躯に受け、白いレースのドレスを纏った灯子が、両手を広げ、舞うように跳ねている。

幸せの笑顔で、風と鳥と戯れていた。

向こうに見えるのは、ゆったりと構えた主さま。

近づくと、「サッ」と抱き上げ、くるりと回ってキスをした…





『ん、…ん』
目を開けると、靄の中に主が見えた。

『灯子…』

『御主人様…』

『さあ、バスルームに行こうね。』

主は灯子を抱き上げ、バスマットの上に寝かせた。

『御主人様…申し訳ありません…躯が…』

『いいんだ。動かなくていい。俺が全部やるから、俺に身を任せなさい。』





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