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『うぅ』としか鳴けない
第10章 灯子 第三章
地味に見えた拷問は、実はどこまでも灯子を鳴かせ続けた。

針先には、強烈なよがり薬が仕込まれていた。

よくよく見ると、注射針のようになっており、針穴にも、周りにも薬は仕込まれていたのである。

もがき喘いでいる灯子は白目を剥き、泡を噴いているが、普通なら、発狂して気絶ものだ。

豪雨のような蝋雨が、灯子の躯中に浴びせられた。

これ以上ないほどののけ反りと、雄叫びが上がった。

『うぎゃああああっ!!』『ひゃああ!!』

蝋の熱でテープが熔ける……

蝋燭は低温蝋燭ではない。低い位置と、少し上から落とされる蝋の熱さに、さすがの灯子も悲鳴をあげ続けた……

『ぎゃあああ…ひゃああ…うぎゃああああっ』




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