この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
『うぅ』としか鳴けない
第12章 父の決断
通された部屋は、主人の書斎。といっても 応接間の様な部屋。
鋭い視線が俺に向けられると……
「ボスッ!」
鈍い音と共に俺の顔は右に大きく歪み、その勢いのまま倒れ込んだ。
SPは、俺が反撃しないことを確認すると、部屋から出て行った。
大方、ドアの向こうに立っているだろうことは予測がついた。
『いきなり殴って悪かったね。まあ、座りなさい。』
『はい、失礼します。』
『私を知っているか?』
『はい、芝崎グループ代表取締役社長、芝崎漣太郎(しばさきれんたろう)氏57歳。』
『そうだ、57になった。私が34にして初めてできた子供が灯子だ。』
『はい。』
『お前にもいずれ子供が出来たらわかる。男親がどんな気持ちで、娘を奪っていく男を前にするのか。』
『はい…』
鋭い視線が俺に向けられると……
「ボスッ!」
鈍い音と共に俺の顔は右に大きく歪み、その勢いのまま倒れ込んだ。
SPは、俺が反撃しないことを確認すると、部屋から出て行った。
大方、ドアの向こうに立っているだろうことは予測がついた。
『いきなり殴って悪かったね。まあ、座りなさい。』
『はい、失礼します。』
『私を知っているか?』
『はい、芝崎グループ代表取締役社長、芝崎漣太郎(しばさきれんたろう)氏57歳。』
『そうだ、57になった。私が34にして初めてできた子供が灯子だ。』
『はい。』
『お前にもいずれ子供が出来たらわかる。男親がどんな気持ちで、娘を奪っていく男を前にするのか。』
『はい…』