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『うぅ』としか鳴けない
第12章 父の決断
隠すことなく、本音を話した。

『しかし、傲慢な自分の意に沿う女を見つけることが出来ずにいたんです。当たり前です、自分は間違っていたんですから…』

『続けなさい。』

『間違いに気づかせてくれたのが、灯子さんでした。彼女は、私の母のように、決して私の前に出ることはなく、声も荒げず、ひたすら尽くし、それを彼女自身の悦びだと、日々、嬉々と暮らすんです。
自分は、彼女の何を見てたんだろう?
自分は、彼女に癒されて居たことに気づいたんです。そして、自分の中に穏やかさが戻ろうとしています。

彼女を生涯かけて愛し、この人間らしい心を取り戻させてくれた彼女に応えたい!

そう決めたんです!!

灯子は自分が幸せにします!自分が幸せでいるために灯子が必要なんです!!私達はもう、離れての幸せは無いんです!』




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