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電池切れ
第1章 50歳・・8年ぶり

今年は50歳の記念に同窓会やるよ、と連絡がきたのが1ヶ月前。

早いなぁもう50かよ・・同窓会も8年ぶりだし・・

みんなどうなってんのかなぁ・・


すっかり中年になった仲間たちは、どんなふうに歳を重ねたか見てみたい。

幹事会の出欠の返事はもちろん参加と伝えた。



・・悟も来るよね。連絡してみよう・・


風に揺れるカーテンを見つめながら

思い出していたのは・・悟との・・






「幹事会前にさ、悟と会えてよかった」



ロックグラスをカラカラと鳴らして、私は

悟の横顔に微笑みかける。

悟は黙って、たばこをふかす・・



「ねぇ・・誘いに乗ってくれたってことはさ・・また・・いいでしょ?」



ゆっくりと私のほうに顔をむけながら、

悟は曖昧な笑い声を小さくこぼす。



「またって・・なんだよ」



たばこをくわえたまま、ニヤッと口元を緩める。

なによ、かっこつけちゃって・・



「わかってるでしょ?言わせなくても・・」


「まあな・・しかし、おまえも好きだなぁ。

 旦那にバレたらどうすんだよ」



そんなこと言いながらも、悟の右の人差し指が、私の着ているシャツの

止まっているボタンのところをひっぱって・・のぞいてる。



「で~も、ダメだよ」


「え~・・ダメ?なんでよ?」



意外な言葉に・・固まった・・







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