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~大人のための官能童話集~
第5章 四幕‥赤ずきんちゃん◆
濃厚な口づけから一変して、今度は宥めるようについばむキスを幾度も繰り返す。
そうしてやりながら、シルヴァはほつれかけたニーナの髪に手を伸ばし指先で梳くようにしながら、シーツの上へとそれを散らした。
真っ白な薄布の上に広がる、栗毛色の長く手入れの行き届いた髪。
そのなめらかで指通りのいい感触を堪能するかたわら、シルヴァは唇から耳元へと場所を移した。
「んっ…! ふ、あ……ん」
吐息が耳元で聞こえたかと思うと、唐突に耳たぶを口に含まれピクリとニーナの全身が震える。
唇で挟まれたまま甘噛みされ、次いで耳孔へと舌先を差し込まれ、ピチャピチャという卑猥な水音がニーナの頭の中へ直接響いてくるようだった。
「……どうやら、耳も感じるみたいだな」
「……あっ」
はぁ…と再び吐息が囁きと共に熱を帯び始めた耳元へ降りかかり、そんな微弱な刺激にでさえニーナは感じて声を上げてしまう。
「じゃあ……こっちは?」
そう言って、シルヴァは指先を通していた栗毛色の髪を掻き上げ、晒されたうなじに吸い付く。
「ああぁ…っ」
その瞬間。
ゾクゾクと悪寒めいたものがニーナの背筋を走り抜け、喉から甘さを交えた嬌声がこぼれる。
しかし、全身が性感帯になったようなニーナにとっては、どこか焦れったいもので。
無意識に太ももをもじもじと擦り合わせてしまう。