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バックヤードの誘惑
第5章 はじけた・・


「眼がね・・潤ってるんだよ。

 頬も緩んでるし、口元も・・

 あ、こりゃやったなって、わかっちゃうんだよね・・」



久しぶりに夫に抱かれた安心感が顔に出ていた、ということか。

美佐江はコクリと頭を動かし、答えた。



「そっか、そりゃよかった!

 ね、次旦那が遅くなる日っていつ?

 今度はちゃんとラブホに連れて行くからさ」



弾む和樹の声が波打って聞こえる。

それは嬉しさからか、悔しさからか、

性欲の渦に引きずり込まれる不安からなのか・・


そして明後日だ、と答えた自分の声も、

頭の中を反響しているように聞こえた。



「よっしゃ!明後日な!」



はしゃぎながらまたしても

スカートの中をかき回す和樹に、

ドサッと体をあずけてしまった美佐江の唇が、

懸命に呼吸を繰り返していた・・

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