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バックヤードの誘惑
第5章 はじけた・・


まだ和樹の仕事は続きそうだった。


美佐江は控室で身支度を整えてから

和樹に帰りの挨拶をしにいく。

すると再び顔をあげた和樹の眼が、

さっきとは程遠い鋭さを増していた。



「吉沢さん・・昨夜、したでしょう?」


「えっ?」



したって・・

あたしが夫とセックスしたってことがわかるの・・?



眼を見開いて見つめ返してくる美佐江に和樹が近づく。

正面から抱きしめると、

美佐江の体から力が抜けていくのがわかった。



「やっぱり図星?」



そのからかうような言い様に、腹を立てるどころか

そうまで自分を読まれてしまうということに、

美佐江はがっくりと肩を落とした。



「どうして・・どうしてわかるの・・?」



手にしたバッグを床に落とすと、その手は

だらんと垂れ下がったままだった。

和樹を拒むために動くようなことはなかった。

それをいいことに、和樹は美佐江の下半身をなでまわす。

まるでおもちゃのように、好きなようにもてあそんだ。



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