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若社長と秘書子の攻防
第1章 ファーストラウンド
「12年も待ったんだ。どの道逃がすつもりはない。イチからキミの心と身体に僕を教えこんで、落としてあげるから楽しみにしてなさい」
殺人光線じゃない、暑い夏にも負けない熱視線が私へと向けられる。
……ある意味殺人光線より質が悪い。
「楽しみになる要素が微塵もないのですが?」
私の鉄扉面は熱に溶かされ、強張った表情が貼り付く。
「ああ、安心しろ。挙式を終えるまではコンドームは忘れないから」
「そんなことは聞いておりません!」
「セーフセックスだ」
「だから聞いてませんって!」
車内に響くのは不毛な言い合い。
ーー12年前のあの日。
真夏の夜の夢は悪夢となって甦り。
先生から社長へとシフトチェンジを遂げた彼に、この先も悩まされ続けるのでしょう。
冷血漢で、腹黒で、そして私だけが知ることになるであろう極上の甘さを持つこの社長に。
でも私も悩まされるだけなんて思わないでくださいね?
どんな無理難題でも、どんな殺人光線でも挑み続けてやりますから。
「暫く帰れないつもりでいなさい」
「即帰宅してやります!!」
…to be continued.