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若社長と秘書子の攻防
第3章 ラストラウンド
数日前、盛大に行われた加賀美社長との婚約披露パーティーで、社内外や親戚にも正式に私たちは婚約者として認められたわけですけど。
秘書課の先輩方にはハンカチを噛むという古びたリアクションを取られ、その他社長を狙う女性たちから突き刺さる視線を浴びせられ。
古狸の重役たちからは憐みの眼を向けられ、どこぞのご令嬢たちはそりゃもうすごい形相を私に見せ。同期のナオにいたっては、なぜか笑いを噛みしめていて。
互いの両親はにこやかに婚約を喜び、祝福してくれて。
ええ、とにかく婚約はしましたよ?
数ヶ月、社長のご実家にもお世話になり、仕事をこなすかたわらで嫁として修業も積んでいますし。
社長曰く週6のノルマらしい男女の契りも6回以上に交わしていて、名実共に婚約者になってはきていると思われるのですが。
ただ、肉体的な繋がりや肩書の変化に反比例し、私の不安が募っているのを社長はご存知なのでしょうか。
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