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俺もう鈍感のフリ辞めるわ
第9章 天然娘は計算できない!?
「はわわっ!!川端先輩ぃ!?」
「...ども...」
なんで驚いてんの?お前が呼んだんだろ!!
覚えているだろうか、先日公園で出会った天然娘の事を...ちなみにポエムの事は忘れて欲しい。
迷子の妹の杏子を助けた(?)お礼をすると言っていた薫は、とある平日の放課後に俺を家に呼び出したのだった。
「ささっ、狭苦しい所ですがお構い無く」
「...お邪魔します」
なんか普通に家にあがらせて貰えたんだが、OKって意味で良いのかな。でもコイツ天然だからなぁ...
薫は無人の廊下を歩き、襖を開けると俺を部屋に通した。
どうやら薫の部屋のようで、本棚が三つも有り、中心にちゃぶ台、敷き布団に勉強机の和風な部屋だった。
畳の部屋かぁ...なんか良いな...
予想通り...都合の良い事に、薫以外誰もいないらしい。
「渡崎さんって漫画めちゃくちゃ持ってんな。さすが漫研」
「いやいやぁ、先輩も興味があれば読んでも良いですよ?あっ!!後薫で構いませんから」
「じゃあ...薫で」
「はい...えーと...あっ!!お茶を持って来るので待っててください」
薫が何かを思い出したように部屋を出てしまったので、ちゃぶ台に座って待つ事にする。
てかなんでちゃぶ台にタオル置いて有るんだろ?布団も畳んで無いし...枕元にティッシュ置いて有るし...薫は以外とやる気なのか....
久しぶりの畳の感触に「ほあー」とか言いながら大人しく待っていると、トレイに湯飲みを置いて戻った薫が、何故かまた考えるような素振りをして俺の元に歩み寄った。