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俺もう鈍感のフリ辞めるわ
第5章 生徒会室はナニするトコロ?
「ありがとう隼人君...今から...みっともない事を言うぞ...?」
俺は肯定の意を込めて頭を撫でる。
果たして完璧人間だと思っていた直美はどんな要求をしてくるのだろう。
「あの...私を...罵ってくれないか?」
「罵る?」
おっと、予想の斜め上だ...
直美は恥ずかしくて堪らないというような声音で続ける。
「その...こんなはしたない私を...お仕置きしながら...叱って欲しいんだ...」
「つまり言葉責めみたいな感じですか?」
「そっ...そんな物とは...いや...そんな感じだ...」
先輩って...マゾだったんだな...
無い物ねだりのような物だろうか。裕福な人間が庶民の暮らしを体験したいというような、彼女がいる人間が男友達との時間を多く求める時のような...
罵られるなんて普通は御免だが、普段褒められてばかりで、他人に叱られるどころか小言すら言われていない直美は、日常に無い言葉を求めているのだろう。
俺が生徒会長を叱るなんて...めちゃくちゃ楽しそうじゃん!!
別に俺はドSでも鬼畜でも無いぞ?でもな?女性のリクエストに応えないような酷い男にはなりたくないんだよ。
「わかりました。俺が...俺だけが...先輩を叱ってあげます」