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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第23章 《巻の壱―夢―》
「殿、私は殿の妻にござります、正室は側室とは違いまする。そのような、はしたない真似だけはできませぬ、どうか、お許し下さいませ」
 泉水が涙目になって訴えると、泰雅が小首を傾げた。
「何だ、泉水はそのようなことを考えておるのか? なるほど、お転婆婆姫などと呼ばれる割には、道理でいつも堅苦しきことばかり申すわけだ」
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