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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第23章 《巻の壱―夢―》
泰雅は呟き、泉水の腰と背中に腕を回すと、壊れ物を扱うように抱え上げた。いきなり膝の上にのせられ、泉水は狼狽える。身をよじって逃れようとする泉水を、泰雅は背後からそっと抱きしめた。
「なあ、泉水。俺は泉水を心から愛しいと思う。恐らく、泉水も俺と同じ気持ちでいてくれると信じている。だが、俺たちのように互いに想い合うことは、そちの言うように破廉恥な、みっとないことか?」
泉水はうつむいたまま、泰雅の言葉に聞き入っている。
「なあ、泉水。俺は泉水を心から愛しいと思う。恐らく、泉水も俺と同じ気持ちでいてくれると信じている。だが、俺たちのように互いに想い合うことは、そちの言うように破廉恥な、みっとないことか?」
泉水はうつむいたまま、泰雅の言葉に聞き入っている。