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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第23章 《巻の壱―夢―》
 そこまで言い、泰雅が真顔になった。
「ところで、戯れ言はここまでと致そう。先ほどの夢の話だが」
 泰雅は泉水から身を離すと、傍らにゴロリと仰向けになった。頭の後ろで両手を組み、じっと天井を挑むようなまなざしで見上げている。
「俺は、どうも気になる」
「―ただの夢にございます」
 小さな声で言うと、泰雅がふいに首をねじ曲げ、泉水の方を見た。
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