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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第24章 《巻の弐―夢を売る男―》
「勘違いして貰っては困る。私は易者でも占い師でもない。第一、夢占なぞ、所詮は、いかさま占い師の戯言(たわごと)にすぎぬ。あのようなもの、徒に人を惑わせる邪道のもの」
―何が、いかさま占い師よ。あんたの方こそ、思いっきり怪しいじゃないの。
 と、口にはせぬが、顔でめいっぱい主張して睨んでやる。
「私の売るのは占いではないのだ」
 真剣な顔でのたまう男に、泉水は訊いた。
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