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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第24章 《巻の弐―夢を売る男―》
「ハハ、その顔が何よりの応えだね。姐さん、見かけどおりの正直者なんだ。よし、じゃア、正直者の姐さんには、ただで夢札を進呈しよう」
「ちょっ、ちょっと待ってよ。私、要らないわ。夢札だなんて、そんなわけの判らないものを頂いても困ります」
 泉水が慌てて首を振ると、男は笑った。
「良いって、良いって。これでも夢五郎の売る夢札はよく当たるって、評判なんだぜ。悪いことは言わない、ここは、ありがたく貰っときなって」
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