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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第24章 《巻の弐―夢を売る男―》
「うん、おっかさんは、あたしが四つのときに出ていっちゃったの。それで、あたしは、おとっつぁんのおっかさん―おばあちゃんに育てられた。おばあちゃんはいつも言ってた。あたしのおっかさんは自分の子を平気で捨てていくような、血も涙もない性悪な女だって」
 おつやは消え入るような声で言い、手のひらで眼をこすった。
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