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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第30章 《巻の弐―決別―》
 まだほの暗い湯殿の中に、白い湯げむりが立ち込めている。その白い靄の向こうに、儚げな裸身が浮かび上がった。まるで露に打たれた花のような風情であったが、けして貧弱ではなく、むしろ豊満な身体やなめらかな白い膚は、十八という娘から女へとうつろう盛りの色香が溢れんばかりに漂っている。
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