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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第30章 《巻の弐―決別―》
「汚い―!」
 泉水は泣きながら、うなじや乳房を手に力を込めてこすった。でも、いくらこすっても、忌まわしい烙印は消えない、消せない。しまいには、白い膚が赤くなってきたのにも頓着せず、泉水は狂ったように自分の身体を洗い続けた。
 このままでは遠からず本当に自分は狂ってしまうだろう。
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