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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第32章 《巻の四―散(ちる)紅葉(もみじ)―》
 今度逢ったら、思い切って告白してみようか、そう思うと、現金なもので、沈んでいた心が瞬時に弾んでくる。
 篤次は期待と不安の入り混じった眼で囲炉裏の炎をじって見つめていた。時折、薪がはぜ、パチパチと火の粉が舞うのを考え深げなまなざしで追った。

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