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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第35章 《巻の弐―再会―》
「今日も精が出るな。気をつけて行ってくるんだぞ」
 声をかけられ、泉水は笑顔で頷く。
「ああ、そういえば、今日は昼からお客人がおいでになるそうだ」
 思い出したように言う伊左久に、泉水は眼を瞠る。
「お客人ですか? 珍しいですね」
 光照を訪ねてくる人は滅多といない。というより、泉水がこの寺に来てそろそろ二ヶ月になるが、一度として客人などいなかった。
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