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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第4章 《参の巻―囚われた蝶―》
 泰雅はクスリと笑った。
―それで、“槇野のお転婆姫”でござりまするか?
―さよう、親として面目もないことでござるよ。
 源太夫もつられたように笑った。
 そこで、泰雅は手をついた。槇野源太夫ほどの男に、所詮自分などのような若輩者が敵うはずもない。ここは素直に己れの胸の内を吐露した方が賢明と判断したのである。
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