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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第35章 《巻の弐―再会―》
「久しぶりだな、姐(ねえ)さん」
 まるで昨日逢って、別れたばかりのような口調である。
「あなたは夢五郎さん?」
 愕きのあまり、声も出ない有り様だ。
 夢売りの夢五郎。忘れようとしても、なかなか忘れられない印象的な男だった。
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