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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第38章 《巻の壱―別離―》
《巻の壱―別離―》

 小さな寺の内から元気な赤児の泣き声が響き渡る。こじんまりとした寺はひっそりと静まり返っていて、その静寂を破る赤児の泣き声はどこか不似合いである。が、泣き声は止むどろこか、次第に烈しさを増す。庭を掃いていた泉水は苦笑を浮かべた。
「もう眼を覚ましたのかしら。今少し大人しくしていてくれれば、ここの掃除も終わったのに」
 少し肩をすくめ、箒を置く。
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