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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第6章 《巻の壱》
「私はこんなにもはしたない、淫らな人間だったのかと思うと、死にたいほど恥ずかしい」
 泉水が頬を染めて言うと、泰雅は笑った。
「それで良いんだよ、泉水。女にしろ男にしろ、一度知ってしまえば、変化してゆくのは、むしろ当然のことなんだ。昼間どんなに悟りきった顔をしている真面目な奴でも、閨でどんな顔をしてるかは判らねえ。それが人間の、男と女の面白い不思議なところなのさ。
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