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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第46章 《巻の四―儚い恋―》
「屋敷に置いてきた子どものことを考えているのか」
 唐突に問われ、泉水は淡く微笑んだ。
「名前は何というんだ?」
「黎次郎といいます」
 泉水は、子どもたちが消えていった木戸口の方を見たまま応えた。
「黎次郎か、良き名だな。幾つになる?」
「四歳になります」
「そうか、ま、子どもが子どもを生んだようなものだな」
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