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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第46章 《巻の四―儚い恋―》
 泉水は何か言おうとして、涙が零れそうになった。
「もう二度と、ここにおいでにならないで下さい」
 泰雅に背を向け、ひと息に言う。
 短い静寂があった。
「―それが、そなたの応えなのか?」
 何も応えないでいると、泰雅は静かに出ていった。脚音が遠ざかってゆく。
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