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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第49章 《巻の弐―哀しみの果て―》
流石に幽霊や呪いなどがこの世に存在すると信じるほど迷信深くはないけれど、この池と不思議な蝶は何らかの因縁があるのかもしれない。
あの蝶はやはり、現ならぬ世界のもの、この世のものではないのだろう。
昔、無念の死を遂げたという若い女の魂がもしかしたら、美しい蝶となり、こうやって時折姿を現しているのかもしれない。この世に怨念を残すあまり、蝶となった女の魂が何の罪も拘わりもなき娘たちを冥界へと誘っているとは思いたくはない。
あの蝶はやはり、現ならぬ世界のもの、この世のものではないのだろう。
昔、無念の死を遂げたという若い女の魂がもしかしたら、美しい蝶となり、こうやって時折姿を現しているのかもしれない。この世に怨念を残すあまり、蝶となった女の魂が何の罪も拘わりもなき娘たちを冥界へと誘っているとは思いたくはない。