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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第60章 《其の壱》
 弥子に言われ、嗣道がハッとした表情になった。その眼が一瞬、揺れた。
 何かを言いかけ、更にわずかに躊躇いを見せ。
 彼らしくもなく、嗣道は何かを振り切るような口調でひと息に言った。
「その新しき乳人として、そなたに白羽の矢が立ったのだ」
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