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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第60章 《其の壱》
 室内が再び騒然となる。
 その直後、貴美子は意識を失い、重篤な状態と伝えられた。その生命の焔が消えたのは、その日、初めての太陽が昇る頃であった。
―姫さま。
 ずっと隣室に控えていた弥子は茫然として、その場に立ち尽くした。
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