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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第9章 《巻の四》

「そのようなことはございませぬ。私は、泉水は、殿もすばらしい方だと思うております。それは―殿の御事を色々と申す者もおりますが、以前、旗本奴に絡まれていた人たちをお助けになられました。私は、殿が真はお心の優しい、男気のあるお方と思うておりまする」
「優しい、男気のある男か。泉水、それは、お前の買いかぶり過ぎだ。俺はそんなたいした男ではない。世の人々が申すとおり、女好きの遊び人、その日その日を面白おかしく暮らすことしか、頭にねえ空っぽなつまらねえ野郎さ」
「優しい、男気のある男か。泉水、それは、お前の買いかぶり過ぎだ。俺はそんなたいした男ではない。世の人々が申すとおり、女好きの遊び人、その日その日を面白おかしく暮らすことしか、頭にねえ空っぽなつまらねえ野郎さ」

