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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第2章 巻の壱ー槇野のお転婆姫ー
 が、その行動の、どこか滑稽で笑えてしまうところに心慰められる―と言ってはまた、時橋は“私がこれほど心よりご案じ申し上げておりますのに”と大袈裟に泣き崩れるに相違ない。
 泉水は相変わらず大仰に嘆く乳母を、吐息をついて眺めていた。どうやら、今日はもう少しこの乳母の愚痴に付き合ってやるしかなさそうだ。
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