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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第12章 《巻の弐―待ち人―》
宗竹が夕顔の花を持ってきたあの日から数日が経っている。あれから白い可憐な花は毎日咲いた。一つが終わっても、また次から次へと新しい花が開く。泉水は花が咲く夕刻になるのが愉しみで、日に幾度となく様子を見に表へ出ては誠吉に笑われた。
「本当にごめんなさい、毎日、煩くて眠れないでしょう。迷惑ばかりかけてしまって、私」
また泣けてくる。
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