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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第3章 《巻の弐―運命の悪戯―》
 子どもがまるで鞠のように道を転がる。
「止めてッ」
 泉水は声を張り上げた。
「あんたらみたいな奴がいるから、旗本の面汚しだって言うのよ」
 泉水は叫ぶと、子どもの側に駆け寄った。泣きじゃくる子どもに手を貸して起こしてやり、秋月某をにらみ据える。
「無抵抗な女と子ども相手に乱暴もたいがいにしなさいね」
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