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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第16章 《巻の弐―花―》
 その翌日の昼下がり、泉水は再び随命寺に詣でた。数日前にはまだわずかに咲き始めたばかりの花は既に満開を迎えていた。うららかな春の陽光が桜に降り注ぎ、隙間もないほどに重なり合って咲いた花の影が大池の面に映っていた。
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