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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第3章 《巻の弐―運命の悪戯―》
 そんな泉水の初々しい様子を男は微笑んで見つめている。
「あの秋山って奴は、執念深い奴らしいぜ。お前もしばらくは気をつけた方が良い。家はどこだ、送っていこう」
 泉水は、その言葉に首を振った。
「いえ、もうすぐそこですから」
「本当に一人で大丈夫か?」
 なおも気遣わしげな男に、泉水は淡く微笑った。
「はい」
「そうか。なら、気をつけてな」
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