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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第17章 《巻の参―幻(げん)花(か)―》
その直後、空を裂くような雷鳴が響いた。雷に怯えて、咄嗟に身を固くする泉水を、徳円はやわらかく抱きしめた。
「もし、今、私がここであなたを欲しいと言えば、あなたはどうしますか? 大人しく私に抱かれますか?」
「―」
泉水の顔が瞬時に強ばった。泉水はきつく唇を噛みしめる。
そんな泉水を徳円はかかえ上げ、そっと板敷きの床に横たえた。泉水の華奢な身体の上に覆い被さり、徳円が魅惑的な声で囁く。