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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第19章 《其の壱―嵐―》

「私としては、いつまでもそうやってお変わりなきお方さまを拝見できるのは本当は嬉しくもあるのです。こうやって、いついつまでもお方さまのお側にお仕えして、そのお幸せなお姿を見ていたいと願うております。されど、お方さま、樹登りなどなさって、万が一、御身に何かあったら、いかがされまする。ご懐妊でもなさっておられたら、それこそ一大事にございますよ」
「時橋、そのような心配なら無用じゃ。私は懐妊なぞしておらぬし、これから先も殿の御子を授かることはないのやもしれぬ」
「時橋、そのような心配なら無用じゃ。私は懐妊なぞしておらぬし、これから先も殿の御子を授かることはないのやもしれぬ」

